超ハイテクカーと私

先日、すごく大きい車に乗せてもらう機会がありました。種類がわからないのですがバン、というのでしょうか?小さいバスのよう。

中がとても広くて、どっしりとした革張りの座席はまるでマッサージ機みたいでした。座席のあちこちにボタンがあって押すといろんな装備が出てきます。

リクライニングは全部ボタンでウィーンと動くし、足もとはフラットにできてヒーター付きで温かくなります。ナビ、テレビ、電源コンセントはもちろん、USB、ブルートゥースまで完備していて、スマートフォンの音楽をガチャッと機器でつなげることなく無線で、車のスピーカーで聴くことができるのです。

窓には日除けのシェードがあり、それはわざわざくっ付けるのではなく、電車のようにもともと窓の下にしまえて、必要な時に引き出して使うことができるのです。座席の窓上部には小さいライトも点灯していて、本当にバスみたいです。

いや、これくらい今の車は標準装備なのかもしれません。ふだん満18歳の車に乗る私の感覚のほうが、時が止まっているのです。

でも、アクシデントがありました。いつぞやのL字物さしのうらみでしょうか、運転席と助手席の間に物をおけるスペースがありますが、そのさらにすき間にスコーン!と携帯を落としてしまったのです。

あとでイスの下から取り出そうと安易に考えていたのですが、なんとマッサージ機のような座席の足もとは、なにかわかりませんが要塞のようにかたくガードされていて手が入るすき間などないのです。

ええ!?となって必死でイスを前に後ろに動かすのですが、なんせ電動ですのでボタンを押して、「ウィーーーーーーーン」とゆっくり動くのをいちいち待たねばなりません。

もう、いらいらいら。

車の持ち主が(こんなことしたことない)という顔をしながら、座席の下の要塞に手をつっこんで、やっとのことで私の携帯を救い出してくれました。

私の車なら、何か落としても、座席ヨコの取手をグイっとひっぱって、ガンっとイスを動かして下をのぞきこめば、サッと簡単に取り出すことができるのに。

とちょっと思いました。
でも、すきまには物を落とさないのがいちばんです。

(雪)

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