私と友人はおにぎりを頬張りながら、他愛のない話をしていた。
机とイスが置かれ、市民達が憩いの場としているところ、私達の向いには中学生か高校生の女の子2人がノートを出して勉強の態を取っていたが、何分にも箸がこけてもおおかしい年頃ゆえ、よく笑う。2人だけなので大笑いはしない。クスクス、フフフといった感じ。
お弁当を出す時、「お箸を入れてくれてなかったから、サラダも買ったけどどうやって食べる?」と私。「手でつまむ?お手拭きあるよ」と友人。串にさした鳥つくねも入っているのを見て、「ア、これ使ったらいいんじゃない」友人が言う。私はつくねを一番に食べて、串を2本に折り「これでいいよ」と。
この様子がおかしかったのか、それとも何か別のことなのか、女学生達はクスクス、フフフ、おかしくてたまらない様子。
「この前友達に、アンタの顔ガサガサのシワシワって言われてね」「エーッどこがァ?キレイな肌してるのにィ」「私、そんなこと言われたの初めてだから、ちょっとショックだった」「そりゃそうよ、私だったらそんなこと言う人と友達付き合いできない!」「本人目の前にして言う言葉じゃないよね」
この会話にも彼女達は反応した。おかしくてたまらない様子。
それでもちっとも動じることなくお弁当を食べた私達が「ありがとう」と彼女達に挨拶すると、2人共ちょっとだけ頭を下げた。
私達がお弁当を広げた時、ノートを少し脇に寄せてくれた。そのお礼のつもりで言ったが、あの楽しそうな姿を思い出すと、共有していたかどうかは解らないまでも。彼女達と一緒にいた時間への挨拶であったように思う。
(玉麗)