「一輪だけの暖かさ」
と書いた梅が、数日見ないうちに満開になっていた。
と言っても、まだ低い梅の木。
通行人もたぶん気づいていないほどの・・・・・。

でも、私の鼻はマスクの中に在ってもちゃんと芳香を嗅ぎ取った。
自分で植えたのだから、思い入れは十分ある。

しかし、ずっとここに在るかどうかは保障がない。
気まぐれに持って帰る輩、勝手に抜くことを決定する誰か、そんな危険なヤツらから守ってやることは、到底無理なのだ。
今年ここに在って、花を咲かせ、優しい匂いを放っていることを、奇跡のように喜ぶことにしよう。

花に集まる虫達が、さらなる奇跡を起こし実が成っても、私には利用の方法がわからない。
その時もまた写真を撮って、結実させたことを褒めてあげよう。

ベランダでは、枯れたであろう梅の木が、昨年よりも多くの花を咲かせたことが心に響く。
この木にもひょっとして、わが家に来るメジロ達が止まっているかもと想像するのは、楽しいことだ。
彼らの行動を見ていると、それはまるっきりあり得ないことではないように思える。

それにメジロは、梅の木に生えた苔を蜘蛛の巣でくっつけて巣作りすると言う。
ベランダと植栽がつながっているように思えて、今日は1人でもはしゃぎたい気分だ。

(玉麗)

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