手本を描く

風景は描くのはあまり好きではなかった。
一筆でバシッと決める箇所が少なく、チマチマと描きこむのが苦手だったのだ。

けれども、最近それがあまり苦にならず、むしろ描き込むことで変化する様子が楽しく思えるようになってきた。

例えば、木々の葉っぱを描く時、墨や顔彩を重ねていくと、最初は深みがないのに徐々に遠近が現れてくる。
絵に立体感が生まれる。
描いている絵が立ち上がってくる感じが、何とも面白い。

2022年前期の手本には雪の民家を、そして後期には色づいた銀杏と門の在る風景を、前者は墨で、後者は顔彩を使って描いた。
いずれも気に入った出来栄えに仕上がった。

手本を描くのは、簡単にみえてなかなか難しい。

描き込んでしまうと、時間内(2時間)に出来上がらない。
個展の時に描くような、1ツのものをピシッと決めて描くのは、難しくて出来栄えが悪くなる。
けれども最近は皆さん上手くなっているので、やさしい描法では物足りないだろう。

なんてことをツラツラ考えながら、半期で12枚、1年にするとおまけの手本も含めて、25〜26種の色紙絵を考える。

うーーん ようやってきたなア。

同じ絵は描かないのですか、と尋ねられるが、テーマは同じでも絵の内容は変えている。

今までに1度だけあったこと。
同じテーマでデザインも全く同じであった。

確かカニの絵だったと思う。
もちろん差し替えたが、こんなこともあるンだなあ、と我ながら感心した1枚であった。

(玉麗)

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