タコ焼き

午前8時、メジロ2羽がやってきた。
オスはもう慣れたもので、サザンカに飛び移ると、ヒョイヒョイとミカンまで辿り着く。
けれども、メスが不器用で下の方に設置されたミカンまでなかなか行くことができない。

あっちこち枝を伝わり、すぐ近くまで行くが、あと一歩で足場を確保出来ないみたいだ。
その様子を、オスは気にしている。
「こっちだって。そこの枝に止まりなよ」
と言っているみたいに。
首をかしげたり、促したりする。

何とも可愛く、仲が良いことをうかがわせる。
私は双眼鏡を覗きながら、嬉しくてたまらない。
パートナーを気遣う様子は、何であれ微笑ましく、胸に響いてくる。
裸眼では見えなかった白いメガネがよく見える。

そうだ、彼らにも名前が要る。
ジャンやスリムやマルコのように。
しかし、さて難しいナ。
野鳥に名前をつけたことは今までなかった。

小型コンロの梱包を解いて取り出した。
取扱説明書を開くと、タコ焼きの写真が目に飛び込んできた。
大阪在住の人は大抵持っている。
その割合は何%と書かれた記事を読んだことがある。
わが家は、持っていない家庭の何%かに入っている。

そうだ、この機会にタコ焼き器を手に入れよう。
コンロの方はあるから、あの丸い凹みがズラズラ並んだプレートを買えばよい。
何かしら、にわかに活気づいてきたような・・・・

カエル達はシーンとしているが、メジロは毎日来る。
忙しく素早く動き回る彼らを可視化しようと、工夫を重ねる私。

メスのために足場を割りバシを使って作ってやったら、すぐ慣れた。
ミカンをついばみ、くちばしについたものを足で取ったりしている。

そのうち、オスは陽のよく当たる鉢のフチに移動し、毛づくろいをし始めた。
メスも同じ動作をしている。

野鳥は肩に止まらせることは出来ない。
ならばこそ、工夫を凝らして手の届く距離にいるような、せめてもの錯覚を味わいたい。
名前はじっくり考えよう。

(玉麗)

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