どこに?と作業の手を止めて4人で玄関の方へ回る。
そこには、名前が出てこないけれど、シンボルツリーとして最初から植えられていた木がサヤサヤと小葉を広げて立っていた。
ようく見ると、葉の間の幹の所々にビッシリ綿毛のような白いものがくっついている。
「これは!スゴイことになってるね。落とすしかないよ」
と持っていたスコップでゴシゴシすると、バラバラ落ちてくる。
3人が同時に、うわあ!気持ち悪い!と叫ぶ。
息子は決心した面持ちで
「切るワ、この木」
と言って、ノコギリを持ってきた。
2メートルぐらいに育っている。
花も咲く、実も成る。
涼しげである・・・などなど考えて、カイガラムシのついている枝だけ伐採することになった。
ギェーッ!とか、キショイ!を連発しながら、Aちゃんと娘が小さく切る。
ゴミ袋3つ分あった。
Aちゃんのバースデープレゼントに2年前持って行った銀木犀が、玄関脇でクリーム色の花を咲かせ、品の良い香りを放っていた。
その後草取り作業を続行し、大汗をかいたところで本日はこれまでとなった。
ナシ、シャインマスカット、ミカン、カステラなどを冷茶と温茶と共に。
テーブル1杯に並べ、頂く。
ア、これうまい。
今年初めて食べた!
味が濃厚やねェなど、口々に美味しいを連発。
フンパツして買っていってよかった。
夕闇がすぐそこまで迫っている。
少しだけ夕焼けの空を見ながら、いつまでも手を振ってくれる2人に別れを告げた。
シバザクラは安息の地を得て、来年きっとたくさんの花をつけてくれることだろう。
(玉麗)