教室から帰った娘が、手に蝋梅の花を持っていた。
梅と名が付くが、その一族ではない。
クスノキ目−ロウバイ科−ロウバイ属。
そして梅は、バラ目−バラ科−サクラ属。
昨年いただいた時は、もうすでに花期が終わりに近く、その名の通り蝋細工のような色をしていた。
今回は蕾がいっぱいついていて、花はふんわりと開きかけている。香りは梅の花が凛々と香気を放つのに比べ、よく似た香りではあるが華やかさを含んでいる。
わが家の玄関には、冷気に包まれた香りがじっと人を近くのを待っている。
誰かが通り、空気が動くと、ソレッとばかりに香りが拡散し、動く人のあとを追う。
リビングに置かれた小枝の方は、部屋の暖かさに気が緩みっ放し。近づかなくても香気は漂ってくる。
ミノタロウのナンテンを挿しているオアシスがちょうどいいので、そこへ共存させた。箱にくっついているミノタロウも、匂いに誘われて首を出すかもしれない。
寒い季節にさく花達には、良い香りのするものが多い。
水仙族、梅、蝋梅、などなど。
いきもの達は寒さで身を縮め、花達に見向きもしない、となっては困る。ここに花が咲いていると伝えるために、彼らは香気を放つのではないだろうか。
人間は虫達の役目ができないが、花を愛でることは得意である。
冬の花達を探して、お出かけください。
防寒対策をくれぐれも厳重に!
(玉麗)