絵を描く時、しょっ中休憩を取る。
お茶を飲み甘いものを口にするのが普通だが、お酒とナッツ類の時もある。
『梅酒をウイスキーの樽で寝かせ、ウイスキーを混合した山崎蒸溜所仕込み』という、たいそうな値が張るものを見つけて手に入れた、
といっても、3,300円。
これでたぶん2〜3カ月もつ。
しかしこのお酒は失敗であった。
私の好みに合わなかったのだ。
捨てる訳にもいかず、お湯割りにして飲んでいる。
なぜ合わなかったか?
ウイスキー入りといっても梅酒である。
甘いのだ。
私は飲みものは甘いのが苦手なのに、選択のミスであった。
ウイスキーかブランデーにしとけばよかった。
カッコつけてはいるが、酔うほど飲んではいない。
前にも書いたが、お茶ばかりではバアさんぽくなるからでもある。
テレビドラマの録画を観る時も飲むことがある。
いずれも、夢中にならないための工夫でもある。
何かを始めたらすぐ熱中する性格は、若い時は何事もはかどって都合がよかった。
が、歳をとると体のあちこちが悲鳴を上げるようになる。
肩が凝る、目が乾く、血圧も上昇しているやも知れぬ。
それを防ぐためにキッチンとリビングを行ったり来たりして、中休みする。
「大御所になりましたね」
娘にからかわれながら、お湯割り用の厚手吹きガラスを片手に、アーモンドをポリポリかじっている。
クローゼットの扉にかけられたヒマワリの絵お軸、空白の部分のアイデアがまだヒラめかない。
(玉麗)