大切に、大切に、ベランダの一等場所で育ててきたみかんが!!
ないっ
いや1個足りない!!
一体どこへ・・
一体誰が!
カラスか、ヒヨか、いやしかし・・・・。
慌てふためいた私は、落下の認識がなかった。
ところが、大事なその1個は、私の足下に落ちていた。
あ〜〜 あったけど、なんで??
くっついていたと思われる枝をようく見ると、やはり、何らかが原因でポトっと落ちてしまったようだ。
確かにヒュウガナツの味はする。
しかし、少々酸っぱいではないか。
まだ食べる時ではないのだ。
なのに、なんで落ちた?
娘は夕食後、ヒュウガナツを口にして、「美味しい!」と言う。
そうか、そんなら残り全部食べてもいいよ。
「甘いレモンって感じかな」などと言いながら、6切れをペロッ。
といったところで、かのミカンはちょっと大きな玉子くらいしかない。
花が付いて結実し、少しずつ大きくなって秋に色付く。
それからさらに数カ月、1年以上かかってカンキツの女王は誕生する。
女王と呼ぶには小さすぎるレモン色の果実。
むしろ貴婦人と呼んだ方がふさわしいような、貴重な貴重な1個であった。
まだ2個残っている。
ひょっとして、これは採ってから追熟させるものなのだろうか。
すでに花芽らしきものがたくさん付いているが、これとてほとんどが実をつけず、つけても実るのはほんのわずか。
全く、骨の折れる植物の代表みたいなものだ。
いや、違うナア。
期待が大きすぎて、疲れているだけのことかもしれない。
ミカンに罪はないのだ。
(玉麗)