年賀状の名手

明けて3日、大阪は雪も冷たい雨も降らず、北風に凍えることもなく穏やかなお正月が過ぎていく。

初詣の折のおみくじは
『悩み事も良くないこともそのうちすっきり消えていく』
とあった。
神の御言葉の代弁者を信じることにしよう。

年賀状は年毎に減っていく。
亡くなった人、高齢で失礼します、と言って来る人、少なくなるはずだ。

以前は年賀状ナンバー3を決めるのが楽しみであった。

ドデカイ絵を描いて目立つ人。
メチャ上手い人。
思わず笑ってしまう絵。
そして4番目がこの人だった。

上位3人から来なくなった昨今、今年は同級生のM君の年賀状が1位に輝いた。
彼は私の弟子ではないので、絵は出来合いのものだ、たぶん。
書かれた文字が抜きん出ている。

『元気かナ?
もう年はいらんなあ!
あなたにあげます
今年もよろしく』

あなたにあげます、の部分で私は破顔した。
そう言えばいつもひとこと、愉快なことを書いてあった。
今までも。

中学1年の時、彼からカーネーションをもらった。
直接渡してくれるような少年ではなかった。
朝、学校へ行くと机の中にいっぱい花が入っていたのだ。

彼が私のことを好きだったからと決めつけるのは、短絡すぎる。
近所の花づくりのおじさんが出荷後の花をくれたから、だそうな。
と言って、キライなヤツの机の中に花など入れるはずはない。

同志のような間柄だったと思っている。
ヤンチャな同志、今年のナンバー1だよ。

玉麗会の皆さん、
健やかに新しい年を迎えられたことと思います。
私は年末に張り切り過ぎて、1月1日目が覚めるとフラッときましたが、何とか元気を取り戻しております。
2023年、ほどほどにがんばって美しい手本を作成致します。
本年もどうぞよろしくお付き合いください。

(玉麗)

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