サザンカの葉が数カ所動いている。
来た!
メジロ。
いつもより動き方が激しい。
エ?
3羽いる!
いや、
4羽だ!!!
2つがいが忙しなく小枝に飛び移り、半分に切ったミカンへと殺到、すぐに入れ替わり忙しくつついて又交代する。
その様子を見つけた私は、すぐさま娘をよび、2人で うわっ 4羽も!と小声で叫ぶ。
木々が多いとはいえ、都会のベランダ、こんな場所につがいが2組もやって来るなんて!!
12月31日に初飛来したメジロは、親しい間柄のペアに情報を提供したのだろう。
『この近くにミカン置いているサザンカがあるよ』
『ヘーッ、連れてって』
『赤い花が目印だからネ、まちがわないで』
『オッケー、ついて行くよっ』
そんな会話が聞こえてきそうな昼下がりであった。
けれどもメジロが来たら、ヒヨもやって来る。
ヒヨはきっとメジロの動向を観察しているのだろう。
やっぱり来た!
カン高い声と羽ばたきの音、慌てて追っ払ったが、メジロもどこかへ行ってしまった。
この日午後、私達は外出したので、ミカンはヒヨに食べられないよう取って鉢の内側に入れておいた。
夕方もう5時をすぎているのにやってきたメジロは、「アレ?ないなあ」と探している様子。
ヒョイと下を見た。
「あった!」
賢いね。
ちゃんと見つけて、2羽でついばんでいる。
これからしばらくの間、彼らを身近に見ることができる。
ミカン買ってくるの、忘れないようにしなくちゃ。
(玉麗)