目新しいメンズのスニーカーが橋の上に在った。
道路に一番近い、鉄柵の下に。片方だけ。
私は瞬時にテレビドラマを思い出した。
「相棒」である。
わが家はこのところドラマにハマっていて、私はテレビで、娘はパソコンで、Amazonのプライムビデオを観ている。
つまり、もうずっと以前に放映されたものを、今頃になってようやく観るようになったのだ。
ビデオは時間が空いた時、ちょこっと観ることができる。
週一のドラマが、こんなに手軽に観られるなんて驚きである。
杉下右京と冠城亘の掛け合いが絶妙で、このコンビがシリーズ中一番面白いと私は思う。
登場人物の相関図が複雑で、興味深い。シリーズ18までも続いているのは、それなりの理由があってのことだ。
最近の警察ドラマはアクションよりも謎解きが主流になっている。
事件は割合チマチマとしていて、迫力という点では昔のドラマの方が手に汗握った。
しかしフィクションとはいえ、警察の内部をチラッと見せてくれる点では、かなり高度な演出で、視聴者を飽きさせない工夫が随所に見受けられる。
橋の上に落ちていた新しいスニーカーを見たら、「相棒」の脚本家はどんなストーリーを考えるのだろうと思うと、頬が緩む。
(玉麗)