宮城道雄をしのぶ箏(こと)の夕べ

招待されて、いずみホールへ行って来た。

Uさんが大学生時代、お箏を習っていてその先生主催「桐絃社」の演奏。

解説者の話によると中島先生は、宮城道雄の直弟子で、お年とは思えない軽やかな演奏を聞かせてくださった。

私には遠くてお顔はよくみえなかったが、Uさんの話ではとても若くみえるとのことであった。

オーケストラのように大勢の奏者(箏、尺八、胡弓、打物、笙、フルートなど)をしたがえて、中央でソロ演奏された時の音色は、圧倒的感動を呼び寄せた。

このように若々しく弾むような澄んだ音色は、滅多に耳にすることが出来ない。

和楽について何の知識もない私でさえそう思ったのだから、会場を埋め尽くした聴衆の拍手が鳴り止まなかったのは言うまでもない。

Uさんの好きな曲「瀬音」も素晴らしかった。

目を閉じなくてもせせらぎが目前に現れ、木漏れ日の中、少しずつ大きな流れになっていく様が、箏をつま弾く手元からホール全体に投影されていくようであった。

司会者の解説はよどみなく、興味深く拝聴できた。

知らなかった世界の扉を全開してくれる役目を、存分に果たしてくれたと思っている。

Uさん、素晴らしい体験をありがとう。

(玉麗)

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