みかんを半分に切って刺しておいたらメジロが来ますよ、とMさんが教えてくれた。
早速そのようにしたら、毎日サザンカにやって来るメジロが、みかんをついばんで長居するようになった。
4時間ほど留守にして帰宅すると、うわっ皮の部分がほんの少し残っているだけ。
スゴイ食欲!
関心事は往々にして心配事を孕んでいる。
サザンカにとまる前に、横のアラレアの枝でひとしきりさえずる。
きっと、ここに美味しいものがあるよと、つがいのメスに知らせているのだ。
ところが、一緒に花のまわりを飛び交っていたもう1羽が、最近来ない。
カラスにでも襲われたのか?
それともノラネコか。
彼らは寒空の下、危険と隣り合わせで生活している。
ツィ ツィ ツィ チ・チ・チ・チ・ピ・ピ・ピ・・・
何度も何度もやってくる。
私は手本を描きながらベランダをついつい見てしまう。
嬉しいような、ちょっとばかり哀しいような、いつか又つがいで来てくれたらどんなに喜ばしいことか。
毎日与えてはいけないだろうナ、2、3日に1度くらいが適当か、などなど・・・。
そうだ、ヒヨドリも来ますよとMさんは言っていた。
彼らは手摺りに大きなフンを残す。
ヒヨに見つからないように、みかんの置き場所を変えなければ。
楽しい仕事がひとつ増えた。
(玉麗)