「マコロンおいしいね」とメッセージが来た。
娘は今日1人で奈良方面の教室へ行っている。
おやつにマコロン3個、かもめの玉子半分を持たせたので、感想を送ってきたのだ。
郷里菓子売り場、あるいはおやついろいろコーナーなどに置かれているこれらは、高級銘菓とは違った趣きと美味しさがある。
そう高くはない魅力で、家庭のおやつとしてもってこいの気安さがあり、デパートの売り場はどこも人が集まっている。
行った時に立ち寄り、2〜3点手にする小さなシアワセ。
と言っても1袋全部は困るのだ。
何しろかもめの玉子ですら半分に切って、2回に分けて食べるヒトなのだから。
その日はUさんと一緒であった。
「ねェ、これ半分もらってくれる」
半ば強引に、玉子2個とマコロン半袋をビニール袋に詰めて渡した。
彼女は嬉しいような、困ったような顔をして受け取り、後で聞くと美味しかった、好きな味だったと言ってくれた。
美味しいものを少しだけ、いろいろ、食べたい私。
単品でドッとあると、見ただけでお腹がいっぱいになってしまう。
息子は大食漢なので、母の皿を見ると、エ?そんだけでいいの?と不思議そうな顔をする。
小人の国へ行ったガリバーの気分なのだろう。
あるいは、ジャンがマルコ・スリムを見る眼差しか。
また寒さが戻ってきた。
桜は固い蕾のまま。
去年は3月がとても暖かく、桜の開花は異様に早かったが、今年はどうやら平年並みか。
日本人はこの季節になると、心そぞろで落ち着かない。
(玉麗)