期待の夏柑

ベランダはすっかり春の様子である。葉ボタンの茎がどんどん伸びて、てっぺん部分は咲き出した。

ベランダに出るたびじっと見ているので、ひょっとすると葉ボタンは危機感を募らせていたかもしれない。私はこの蕾の部分を窺っていたのだ。

念のため書き添えると、スティックブロッコリーに瓜二ツで、食べたら美味しそうだナと思っただけのことで、玉麗は食べるのに事欠いて、葉ボタンまで食料にしているとのウワサが立っても困る。

困ると書きながら、ホントは食べたのでーす。
昼食の汁そばに、わかめ、エビ天と一緒に乗せて。

ビヨーンと伸びた葉ボタンの先端
途中からもビョンビョン出ています
キャベツに似ています
しかし、全然伸びない子もいます

花蜂の上前をはねる後ろめたさはあったが、野菜は採れたてが一番。美味しく頂きました!蜂のためにてっぺん部分の5本は採らずにおいた。

彼らは暖かい日、陽が昇るとどこかからやってくる。葉ボタンと昨年のブロッコリーの、淡黄の花の中に潜り込んで蜜を採集している。このベランダには、いつも何かの花が咲いていることを知っている。ひょっとしたら、わが家のブロッコリーの葉で育った虫のうちの1匹かもしれない。

娘が「そろそろ来るよ」と言う。
暖かくなってくると、ベランダめがけて虫達がやって来る。チョウも来る。モンシロチョウや蛾の一種はブロッコリーを目当て二、アゲハは日向夏柑に、各々産卵するためやって来る。ついでに花達の蜜もちゃっかり吸って去っていく。

「ミカンはダメ」と言っても聞いてはくれないので、木の周りに網を張る事にした。昨年はそれでうまくいったので、もうそろそろ準備をしなくてはなるまい。

1コ、いやせめて3コ、丸い小ぶりの淡黄の実をつけてくれる日を夢みて、期待を膨らませている。

(玉麗)

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