教室からの帰路、園芸屋さんが道路脇にあったら、ちょっと寄ってみたい。
サラリーマンが、会社帰りに居酒屋へ行くのと似ている。
これから暖かくなると、店内には色とりどりの花達が並べられて、花好きの目を引かずにはおかないフェロモンが漂い出す。
以前ブルーベリーを買ったことのある、外環沿いのお店へ寄った。すぐ目についたのが、鮮光黄の日向夏柑。丈は70センチぐらいで、1ツだけ実が成っている。
こんな実が成りますヨと見せてくれるのは、とてもうれしい。私は日向夏が大好物である。
家に帰ってベランダに出す。水不足だったのか、葉が少し巻いている。翌日はうす曇りで寒かったので、室内に入れて手入れした。
車の排ガスなどで汚れた葉を1枚1枚、雑巾で拭いた。虫が喰っている葉や傷んだものは、セラミック鋏で切り取った。
その後ベランダに出し、水を張ったバケツにドップリ浸し、葉にもたっぷり水をかけた。小一時間ほど経って行ってみると、ずいぶん元気になっている。このまま地に植えてやれば良いのだけれど・・・・・。
息子の家の庭に植えるか、大きな鉢に植え替えてベランダで育てるか、悩んでいる。
私が気軽に通って世話できる所ならいいが、やはり奈良は遠い。ちょっと行って来ます、という訳にはいかない。
ベランダで育てるとなると、この情報はいち早くアゲハ達に届く。彼らが卵を産みつけると、私達はそれを取り除くことが出来ない。ましてや、黒虫・青虫に成長してしまったら、もうダメだ。アゲハを800頭近く育てたことのあるわが家は、彼らのパラダイスなのだ。
(玉麗)