色紙はタテとヨコで長さがすこし違います。
一般的にはタテに描くことが多いのですが、今回の作品は、ヨコ向きです。
1枚の絵を見たときに、絵を描く人なら「この絵はどうやって描かれたのかな?」と考えることがあるかと思います。
そうやって絵を「作る側」の視点で見た時に、ポイントはたくさんありますが、まず気になるのは、『どこから描き始めるのか?』ということではないでしょうか。
この問いに、実は正解はありません。
どこから描いても構いません。
ただ、いつも教室でお伝えしていることですが、私の手本描きでは、「ほとんどの人が、効率よく描けて失敗をしにくい方法(順番)」を説明・おすすめしています。
また、水墨画の運筆として決まったルールがあるものに関しては、「こういう風に描いて下さい」と言います。
さて今回の構図では、左側の柿、ジョウズの部分をスタート地点としました。
ジョウズとは・・・・・
ある教室で手本描きをしていて、「柿のヘタ」を連発していたところ、「先生、ヘタ、ヘタ、と言われると辛いですねえ」とKさん。
なるほど!
アシ(葦:悪しに通ずると考える)もヨシ(良し)と言ったりします。
それ以来、遊び心で、ヘタ(下手)をジョウズ(上手)に言い換えて説明するようにしました。
柿のジョウズは、大きめにしっかり描きます。
小さいと、トマトっぽくなってしまうので注意。
とてもバランス良く描けていて、柿も葡萄も美味しそう。
食べ物を描く時は、美しく描くことよりも「美味しそう」に見えることが大事だと思っています。
このような静物画を飾るのも、良いですね!
(雪)