自己陶酔は上達のもと?

収集癖と発表癖についての連載を読んだことがある。内容は全て忘れたが、タイトルだけ覚えている。自分のことに置き換えて、私もあるかナァと思ったからだ。収集癖はないと思うが、発表癖の方だ。

作品ができると、まずは娘に見せて、意見を聞く。褒めてくれる時もあれば、辛辣な指摘を受けることもある。

自分でも気にしている箇所を突かれると、ウーンと考え込み、たいていの場合描きなおす。けっこう素直なヒトである。

次には誰か他人に見せたくてウズウズする。他人は批評家でもない限り、賞賛を惜しまない。だからといって鼻高々になるわけではないが、嬉しいことに変わりない。

発表癖は、次のステップに移るための手段のひとつ。素晴らしい作品が出来上がったところで、誰にも見せなかったら、創り上げた意味がない。展覧会でその作品に買い手がついたら、それはもうこの上ない喜びだ。

さて、余技というか趣味とよぶか、ものがたりを書くことに熱中することもある。作品とは言えないが、これも発表したくて仕方がない。

娘はその癖を知ってか知らずか、内容について口外ならずと言う。確かに、絵は人の作品を真似るとすぐバレる。

しかし、文章は、シロウトが書いたとはいえ、アイデアや登場人物について面白い箇所があれば、ちょっとニュアンスを変えて表現することは可能かもしれない。世の中、先に発表した方が勝ちになる。

少し前、四季の姫達のものがたりをブログで発表した。このものがたりについては、喋ったからといって問題はない。しかし、その後のものがたりは、自分でも構成が上達したと自負している。

本にしたいと思いつつ、今の所時々取り出して読み返すのみ。今日久しぶりに取り出して目を通すと、自分で書いたものがたりなのに、ジンときた。これって何癖と言うのだろうか。

(玉麗)

 

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