生き物の目をきれいに丸く描かない理由

ほとんどの教室で、6月画題の「セキセイインコ」をすでに終えました。
そのときに、説明した内容です。

(昨日のブログの補足です)

インコの目は、墨で黒々と描きますが、このとき目の形をまん丸にしてはいけません。

え、でも鳥の目って丸いじゃないですか?

その通りです。

でも、黒々ときれーいに丸く仕上げすぎると、子供の絵のようになってしまいます。
それに、鳥自体、作り物のような印象を与えてしまうかもしれません。

ただ、細部まできっちり描く種類の絵であれば、もちろん目もきれいな丸にする必要があります。

水墨画はにじみ、かすれ、濃淡などを「味わい」として表現します。
また、省略して描くことを「粋」な演出とし、独特な引き算の美学を持つ絵画でもあります。

対象物をそのままそっくり描き写すことは、むしろ無粋とされます。

きっちりたくさん描きたい場合は、それにマッチした画材や表現が他にもあるのです。

大事なことは、全体のバランスです。

では、インコの目はどう表現するのか?

正解は、教室で実際に描いてみますのでお楽しみに。

まだ教室で描いていない方は、予習です。
まずは手本をよく見て、目の表情を観察してください。
まん丸ではないはずです。
次に、どうやったらこのような目の形にすることができるのだろう?筆で試してみてください。

道具を出すのがめんどくさいなーという場合、事前に手本画題を「見ておくだけ」でも、かなり違いますよ!

(雪)

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