今しか出来ない

木にブラ下がっているミノムシは、細い木の枝や枯葉はどを口から出す糸にくっつけて袋を作り、その中に入っている。
素晴らしく強靭な糸で形成された袋は、手で千切ろうとしても決して破れない。
中の虫を取り出そうと思えばハサミで袋を切るしかない。

娘が子供の頃、オオヨロイ(トカゲの一種)を飼育していた時代があった。
肉片や青虫などを与えていたが、冬には虫がいなくなるので、桜の木にブラ下がっている大量のミノムシに目をつけ、取り出して与えてみた。

パクッと食べたと喜んでいると、ベェッ と口から出した。
いかにもマズそうなものを口にしてしまった様子に見えた。
ミノムシは美味しくないンだと、私達は認識した。
彼の虫には気の毒なことをした。

ところで、土の中にもミノムシに似た生物がいることを、先日知った。

わが家のカエル3匹に与える虫を、幸運にも捕獲できたとしても、その日が餌を与える日ではない場合もある。
そんな時は、とりあえずその虫が生息していた環境に近い状態でストックしておく。

土の中に入れておくこともある。
ストック用の土には白菜の芯の部分、人参などを入れて適度な湿気を与え、捕獲した虫のエサにもなっている。

その土の中に「土ミノムシ」とでも呼べばいいのか(いやその時はイキモノである確信はなかった)、奇妙な形のものが存在していることに気が付いた。

土をゴソゴソしてみると、毛糸くずのようなものがあちこちにある。
先日思い切って土まみれの毛糸を千切ってみた。

いた!
やはり、虫だったのだ。
白っぽい透明な細長い虫。

コレ、ジャンに食べさせよう。
娘は、エーッと言ったが、マア小さなミミズのようなものだ。
毒はない。

ジャンはじっと見て、パクッと食べた。
スリムとマルコにも与えたら、食べた。
満更でもない顔をしていたから、ミノムシみたいにマズくはなかったのだろう。

しかし、これらを取り扱うには勇気(?)がいる。
病み上がりのヒト(感受性、目などが衰えてボーッとしているヒト)にしか出来ない仕事だ、と娘が言う。

(玉麗)

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