今年も1人花見をしてきた。
桜は満開で、人があふれている。
さすがに最近は、花の下でバーベキューやらカラオケなどと、不粋なことをする人はいない。
めいめいが選んだ食べものを持って集っている。
ちょうどお昼時だったので、その様子を横目でチラチラ見ながら通り過ぎた。
それにしても多勢の 花見客だ。
飛び交う言語も2種や3種ではない。
老若男女、子供達、犬達。
桜の花はかくも不思議な 魅力を備えている。
怒っている人は誰1人いない。
皆笑顔 で今日の日をせいいっぱい楽しんでいる。
今日はフラーと出掛 けてきた。
あいにく娘は外出中だったので1人であるが、 1人ぼっちではない。
この、見ず知らずのあまたの人々と桜花を共有し、満たされた気持で歩いている。
ふとこのせいかとペーパーバッグを見てニヤリとした。
中にはホテルの高級なレーズン食パンがズシリと入っている。
ランチもお茶もしなかった。
家に帰ったらパンを切り、うっすら焼いておいもジャムをたっぷりのせる。
もちろんジャムはチンして温めておく。
紅茶を茶葉からゆっくり淹れて・・・・・幸せな気分で帰ってきた。
久し振りで洗たくものがカラリと乾いていた。
これだけでもほっこりした気分になる。
明日あさっては又雨が降る。
今の気持ちをとっておけるものなら・・・とふと思ったり。
桜よ散るな、せめてもう1日、心安らぐ花見のために。
(玉麗)