画龍

特別教室で、龍を描きたいと希望者があった。

花や鳥に比べて龍は難易度が高い。
何しろ想像上のいきものであるから、手本を描くのも相応の条件がある。

まず品格が高いこと。
龍には一番の条件である。
通俗的、マンガ的になっては、水墨画としての龍が泣く。

迫力があることも大切な約束事である。
その他諸々の、神獣としてのあるべき姿は、表現する人の力量を問われる画題なのだ。

私が描く龍を見て、どう感じるかは見る人の判断に任せるしかないが、品位においては、自信を持って筆を動かせている。

龍の手本代が他のものより高いのは、上記の諸条件によるものと、了承して下さい。
玉雲先生の龍の作品は、8号で100万ぐらいであったように思う。
品格高い龍が、画面で優美に踊っていた。
注文した人が引き取りに来る前に、チラッと見せて頂いたのは幸運であった。

秀作社の豊島社長は、水墨画季刊誌で、私のことを「山田玉雲先生の秘蔵っ子」と表現してくださった。

玉雲先生の絵のどこに惹かれるかと問われたら、即答できる。
「品格が高いこと」である。

私はそれを追求して、現在に至っている。

玉麗会会員の皆さんも、品位のある絵を目指して頂きたいと願っている。

(玉麗)

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