悲憤

世の中にはいろいろな境遇の人がいる。

昨夜Mさんから 聞いた話。

10年ほど前同じ会社にいた同年齢の人らしいが、 最近体を悪くし寝たり起きたり。

先日体が動かなくなって入院した。

ここまでは誰にでも起きることだ。

しかし、彼女の息子Aは時々やってきて母親を罵倒し、時には暴力もふるい、お金をすべて持って 行く。

食料品だけは買ってくるらしいが、母親の年金をアテにして いるから、生きていてもらうためのことだろう。

緊急入院だったようなのでそこはすぐ退院させられるだろうが、どこか老人医療の 病院へ避難入院した方が、その人のためではないのだろうかと思った。

息子Bがいるとのことなので、その人に頼むなどして、1日も早く 体を休めることの出来る環境に移ることを考えるべきだろう。

 

Mさん「体が元気ってホント有難いことやね。」

私 「娘や息子がまともな人間で幸せやねェ、私達。」

Mさん「ほんと、ほんと、お金がないなんて言うたらバチが当るワ。」

私「あとちょっと、元気でいたいよね。」

バアさん2人はその人に同情しつつ、慰め合って、じゃあ又お茶しようねと電話を切った。

日々が思い通りにならないと、私達は隣の芝生の青さをうらやみ、 自分の立ち位置はこうではないと思ったりする。

けれども前記の ような、まるでテレビドラマの中の人生を歩んでいる人もいるのだ。

その人は電話のたびに、すぐ死にたいと言うらしい。

長生きを願っていない 私ですら、その苦悩の深さに慄然とする。

Mさんの友人にひとときでも平穏が訪れることを祈るしかない。

(玉麗)

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA