風太は2001年夏、生後42日目でわが家の一員になった。
ミニチュアピンシャー種、父犬は『アメリカのチャンピオン』と血統書には書かれていた。自慢の犬息子である。
亡くなったのは2017年3月11日。今日で2年経つ。
昨年のこの日、風太の写真を見ているとポロポロ涙が出て、しばらく止まらなかった。
その後一週間ほど、目が痛くて困った。今年も写真を見つめているとジンワリ涙が出てきたが、もう泣かないと決めている。
月の出た夜は、風太が龍の背の箱船に乗って、空を飛んでいるような気がする。
けれども雨嫌いだから、今夜は雨の降らない天空の国から下界を眺めていることだろう。
“今日はボクの好きなものを写真の前に置いてくれたかナァ” と期待しているに違いない。
風太の絵は、私と娘が描いたのを合わせると5枚。写真は限りなくあるが、飾っているのだけで7枚ほど。
風太が亡くなってしばらくして、おたまじゃくしがやって来た。そのうちの3匹がカエルになり、元気に育っている。
カエル達に名前はついているが、いつも「風太」と呼びかけそうになる。
私達は今も、風太と共に暮らしている。
(玉麗)