私はこの作業に何時間費やしたのだろうか。
たぶん10時間、いやそんなもんじゃない、もっともっと長い。
そして、ついにジャケットが小型化した。
私をのみ込むほど大きかったのが、ちょうどいいサイズに出来上がった。
減量するためにポケットの裏側まで刻み、縫い代を極力少なくした。
何度も試着して襟の形を整えた。
前回にも書いたが、原型をとどめているのは、袖の先から肩にかけての30センチのみ。
他の部分はすべて縫い直した。
間違ったり、気に入らなかったりして、何度もほどき、又縫った。
この服にかけた情熱?は時間だけでは表すことが出来ない。
ミシンのおかげだと思う。
新しいミシンは少々厚みがあってもガシガシと縫ってくれる。
端はジグザグでジャカジャカやってくれる。
もう修理屋へ持って行かなくてもよくなった。
生地は厚手でしっかりしたコーデュロイなので、春先の肌寒い日にちょうどいい。
悪戦苦闘して改良したジャケット、教室へ着て行ったら、誰か話題にしてくれるかナ。
(玉麗)