京都へ行った日のこと。
場所は国立近代美術館だったので、朱の大鳥居に向かって広い道路の左側を歩いた。
「3〜4年前、この辺りで帽子買ったけど、あの店まだあるかナ〜、あった!」
となると、ちょっと寄ってみましょうかと。
実は電車を降りてから耳が寒くて、このままじゃしもやけになってしまうと、両手で覆っていた。
横を歩いていた娘が、「マフラー持って来ればよかったのに」と言って自分のを貸してくれた。
大阪の人は地域内に居れば暖かいので、つい油断する。京都の冷えを甘くみてはいけないのだ。
お店に入ってすぐのところに、毛糸で編んだ帽子が並んでいた。
私はひさしのついたキャスケットが好きだが、耳を防寒するにはスッポリ被れるものでないと用を成さない。
あれこれ被って見て、「コレにします」。グレーのカシミアの太糸でザックリ編んだ帽子に決めた。
「ア、いいよソレ。てっぺんにネコ耳がついてるみたいで、後ろから見ると可愛い!」と娘。「被って見せて」
ほんと、上部の中心を絞ってあるからか、小さな耳がピョコと出ているみたいだ。何より暖かいのが嬉しい。
歩き回って暑くなって取ったりもしたが、又すぐ寒くなる。ニット帽は、この日の必須アイテムであった。
帰宅して、いろいろ被り方を研究していると、「気に入ったみたいやから、ソレ、クリスマスプレゼントにしようか」「ア、そうお、アリガト」
寒くなったら、家の中でも被ろうかなと思っている。
(玉麗)