私の体力は、眠ることで何とか維持できていると言って良い。
そのため睡眠不足が2日続くと、昼寝は必須となる。
その大切なまどろみを、今日は突然のドシャ降りに邪魔された。
私は画家であるが、有能なる主婦でもある。
有能な主婦は、1度たりとも洗濯物を雨で濡らすことがあってはならない。
マッサージ機に身を委ねる間に気持ちよく眠っていた私は、バラバラドシャピンと降ってきた雨音に跳び起きた。
ベランダなので、少々の雨なら慌てることはない。
しかし最近のスコールのような振り方では、せっかく乾いたものが濡れてしまう。
もう、何なン!!
とかなんとか口走りながら、この日は特に多かった洗濯物を、右手で竿からひっぺがし左手にもち替え、頭にも乗せて室内へ運び込む。
ドシャ降りのその雨はその後、10分と経たない間に止んだ。
最近の流行りもの、線状降水帯が通過したのだ。
あと15分、せめて30分間は降り続けてくれないと、大地の熱は冷却にまで至らない。
水蒸気が上がって、むしろ暑くなる。
いくら有能なる主婦でも、雨足を引き止めることはまずできない。
モワモワと暑くなった外気に向かって、暑いなあ、もうっと毒づき、遠雷にも、もっとビカビカ光って雨降らせて、と文句を言う。
ホントにそうなったらビビるくせに、我ながら可笑しくもある。
昼寝から覚めてスッキリしたところで、手本1枚と予定していたのにすっかり狂ってしまった。
仕方ない、本日は休養日ということにしようかね。
ジャンとマルコがクリクリおめめでじっと見てくれたから、今日はきっといい日なんだろう。
(玉麗)