鮎が店頭に並んでいると思わず手が出る。

天然のものなど久しく口にしてないが、なーに、養殖でも鮎は鮎である。

その上、わが家の電気魚焼き器では時としてナンジャこれ?みたいなことになってしまうが、それとて大したことではない。

鮎は私の好物のひとつ、風太の大好物でもあった。

風太が体調を悪くし、医者に連れて行っても思わしくなかった時、これを食べさせたら・・・と思ったのが鮎であった。

食欲がなかったのに、鮎の焼いたのをほぐして与えるとムシャムシャ食べた。
それからしばらく鮎を買う日が続いて、彼は元気になった。

以来季節が巡ってくると、鮎を求めて遠くのスーパーまで出かけ、風太は喜んでそれを食べた。
今ごろ、空の彼方から見ているだろうナ、あの食いしん坊。

鮎を手に入れてふと思った。
ジャン達にも与えてやらねば。

天空の国に逝って風太に会ったら、鮎の話が出るに違いない。
その時食べていないとなると、気まずいことになりはしないか。

そうだ、やったことはないが鮎を3枚におろして、切身を食べさせよう。

今夜の鮎は身の一部が欠けているだろう。
それもまた何ともわが家らしい食事風景ではないか。

(玉麗)

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