ある朝

朝4時に目覚めた日、「そうだ、今日こそ」と思い立った。

その何日か前の日、雨が降っていた。
傘をさして足もとしか見ていなかった私は、通路にはみ出した雑木にしばかれた。

道路両側の街路樹の根方に、鳥のフンの中に含まれた種から成長した雑木が、あちこち生えている。
植栽より早くのび、見た目が非常にうっとうしい。

なぜか剪定の時に切られずに残っている。
というより、この見苦しいものをわざわざ残しているように思えてならない。
そしていつか私の足をしばく。

何ということだ。

私は憤慨しながらも、なすすべなく数日を過した。

4時に目覚めたのは、本日決行せよの合図と思った。
ガバッと起きたら不調を起こす。
ゆるゆると体を動かし、30分経過した頃やっと用意する体勢に入った。

一番良く切れる剪定バサミと軍手を早さげに入れ、家を出たのは5時過ぎか。
すぐ下の通路なのですぐ到着。
そしてすぐ切り始めた。

仕事は15分で終った。
切った雑木を集めて道路脇に置く。
ひとかかえほどもあった。

まったく、もう、ちゃんと切ってくれたら私が何もこんなことしなくても済むのに・・・・。

翌日買物で通りがかった。
「フッフッ、きれいになったよね。」
満足げに近づいてよくよく見ると、植栽は剪定されてスッキリなっていた。
「・・・・・・・・・・・・」

1日待てばよかったのか!

でも、ひとかかえもある雑木はキレイに片付けられていたから、誰かが切ったのだと察しはつくはず。
いや、今日剪定した人が又次も来るとはわからない。

うーん、市の街路樹剪定局(そんなのある?)へ、一言申し上げるべきか?
しませんよ、そんなこと。

(玉麗)

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