越冬アゲハ 飛び立つ

アゲハが次々と羽化し、飛び立っている。
もう10頭ぐらいわが家のベランダから空へ向かって飛んで行った。

羽化が近づくと蛹が透けて、中のアゲハの体が見えるようになります
サナギから出たばかりのアゲハ なにか頼りなげで羽根はまだこんなに縮んだ状態
ここ数日羽化ラッシュでした
羽根が伸びてしっかりするまで2〜3時間この体勢でじっと我慢
通常のサナギは10日ほどで羽化しますが、越冬サナギはその10倍から20倍もの長い時間(100〜200日間)サナギの状態で冬を越します
長い眠りから覚めて、通常より体力を使う様子・・みんなヨタヨタしていて落ちそうで危ない!何度も助けに入りました(この後しばらく待ってワリバシにそうっと戻しました)
みんなよう頑張ったね!越冬サナギの羽化は100%成功するわけではありません 彼らこそ「命を繋ぐものたち」奇跡の勇者です

 

この子達は3〜5カ月近く(個体によって違う)サナギで越冬し、ようやくこの日を迎えた、大役を背負ったチョウである。

チョウ達は、羽根の生えた成虫では冬を越すことができない。

今この時期に、どこかでヒラヒラと飛んでいるモンシロチョウ、モンキチョウ、アゲハチョウを見かけたら、それは長い冬を寒さに耐え、寄生虫に卵を産み付けれることなく、鳥にも食べられなかった、奇跡の子達なのだ。

わが家では、保護していたサナギは天敵から守られていたが、自然の中ではほとんどが春を迎えることができない。

さらに、ペアが生き残っていないと、産卵は不可能だ。
この子達が卵を産み、それが育って初めて確固とした引き継ぎが可能になる。

1頭が何回産むのかは知らないが、1回に産み付ける卵の数は多い時で10個ほど。
ここから育つ数も自然の中では1匹か2匹、ほとんどが捕食者の餌食になる。

それでも生き残った子はDNAが命じるままに、相方を見つけ、次世代の卵を柑橘の葉に産み付ける。

延々と続いてきたことを、これからもずっと続けようとする生きもの達。

大きなアゲハを見かけたら、きっとその子は、充分に美味しい葉が食べられる環境だったのだろうと思う。
小さな子の場合は、葉が不足していたか、硬い葉しかなかったのだろう。

彼らは食草がある所へ歩いていける訳ではない。
親アゲハが産み付けた場所が運命の地なのだ。

生きものに関わると。考えさせられる。
考えても仕方ないことが大半であるが、それでもやはり・・・・・。

 

3日間、寝たり起きたりしていた。

疲れが溜まってくる春、昨夜は耳鳴りが頭の中でワアーンと響き、眠れなかった。

体力のない体を持て余している。
これも春の悩みのひとつではある。

(玉麗)

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