君に「希望」という名を・・・・・
2023年ー2024年の越冬サナギはかなりいたのに、暖冬のせいか気が早い子たちが昨年の年末までに、ぞくぞくと羽化しました。
暖冬とはいえ寒いし、エサとなる花はないし、卵を産む葉もない。
厳しい状況でしたが、全員を飼うことはできず、放ちました。
暖かい家の中に入れていたわけではなく、自然と同じ環境にするため、いちばん気温の低い北のベランダに居たのに。
アゲハの体内時計については、謎が多く、越冬サナギにはいつも悩まされてきました。
年を越す頃には、あれほどいた越冬サナギの数は減り、まだ寒い3月にまた数頭が羽化・・・しようとして、失敗。
長い時間サナギの状態でいることが、具体的にどういうデメリットを彼らに与えるのかわかりませんが、想像はつきます。
夏の暑い環境で普通に羽化するアゲハと、数カ月もの間寒い冬を耐え、春に出るアゲハでは、状況は天と地の差があります。
越冬サナギは、ほぼ失敗か、サナギから出てこられないか。
失敗とはすなわち、死を意味します。
とても厳しい現実が待っています。
そんな中4月を迎え、20ほどいた越冬サナギは3つまで減りました。
私は絶望的になっていたのですが、今朝3つのうちの1つが黒く透けているのを見つけました。
サナギになる時に糸が切れたため、ポケットに収容していた子です。
羽化したのは、夜9時ごろ。
ふと気づくと、出てきていました。
まず無事に出てこられたことでホッとして、全身を見てもしっかりしているのでさらに安堵しました。
今度こそ失敗してほしくなかったので、出てきた時によりつかまりやすくなるように、ポケットの位置を変え、割りばしを2段にして強化しました。
それが功を奏したのか、頼りなげな足で必死につかまっています。
(落ちるなよ・・・・頑張れよ・・・・・・)
あとは、驚かさないよう静かに見守ります。
羽がちゃんと乾くまで心配で、しばらく眠れそうにありませんので、こうやてブログを書いています。
(雪)