時は移る

しばらく会っていなかった人に道端で出会った。

「久しぶりやねェ」
と挨拶すると
「癌の手術をして入院してたから」
と言う。
あまりにも衝撃的だったので、その人をよく知る隣人と会った時、話題になった。

「癌はストレスからって言うけど、彼女にもあったんやねェ」
「あんなに元気だったのに。健康診断で見つかったのかナア」

3人は同年代なので体力を比べやすい。
突出して健康的で言いたいことを言い、したいことをしている羨ましい人であったのに。

病はどこに隠れているかわからない。
やや意気消沈しているが、悪い箇所は摘出したのだから、
「もう大丈夫よ、お大事に」
と言って別れた。

年齢が近い人が病にあうと、心騒ぐ。
真っ先に、痛いのイヤやなあと思ってしまう。

私の血圧はどうやら高止まりしている。
夜は130台に戻るが、朝測ると150台になっている。
朝は誰でも高いというが、150台はやはり高血圧じゃないか。
あと3日ほど経ったらクリニックへ行って、判断に任せることになる。

この地に移り住んで30年以上経つ。
もうそんなに長い間ここに住んでいるンだ、いろいろ変わってくるわナアとしみじみ思う。

いい場所を選んだナアと思う時もあり、今だに土地付きの住居に憧れる気持ちもある。

世は移り、人の身は変わる・・・。
来し方行く末を思いため息をついた途端、ああ、色紙を描くんだったと現実が戻ってきた。
充分生きてますよ、この瞬間。

(玉麗)

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