天空の青

私達が使っている顔彩に「白群(はくぐん)」と名付けられた色がある。
聞いただけではどんな色かわからないが、たぶん白っぽい青の群れとの意味か。

現在午後3時30分、リビングから見える空の色がそれだ。
8日間、通院以外で外に出なかったが、やっと頭痛・頭重・ふらつきがおさまって、散歩に行こうかと思うようになった。

普段よく歩く道を選び、商業ゾーンまでは15分ほどだが、ゆっくり時間をかけて進んだ。
音で書くならポトポトだろうか。
トボトボではないが、スタスタとは言い難い。

その辺のショップを見て回り、お腹が空いたのでカフェでサンドウィッチとホットティーを。
周辺の散歩道を歩いて陽の当たるベンチへ座った。

ふと見上げた空、昨日の雨で大気の汚れが消えて青さを増している。
天頂にいる太陽が空の青さに深みを加えている。

何度聞いても忘れてしまう、この青の秘密。
この青の呼び名には色々あるが、こうやって見上げていると、どれも少し違うような・・・。
空の高さを表現する言葉も溢れているが、それとて今見ている空とは隔たりを感じる。

私達は滅多に空を見上げない。

高層ビルの上にある青い宇宙が、果てしなく続いていることに想いを致すことがない。

年を経て、病を得て、ポトポトと歩く日、そんな日は空を見上げよう。
鯉のぼりの気分にはほど遠いかもしれないが、体中に空の色が染み込んでくる爽快感に浸ることができるはずだ。

夕方が近づくと、空の青は儚げになる。
青に染まりたい時は早い時間がいい。

(玉麗)

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