姿をくらませていたスリムが一昼夜(正確には一夜中昼)後に発見された。
その間のドタバタと私達の動揺はいかばかりであったか、言うまでもない。
と、言いながら書く。
スリムがいない!
と娘が気付いたのは夕食ちょっと前のこと。
涼しい日が続くと彼らはおとなしく寝てばかり。
なので、朝と夜、声をかけがてらケージを覗くぐらいで、ハウスの中で寝ているかどうかをしっかり確認しない日もある。
その日のように。
脱走した!
と言っても外へ出たとは考えられない。
とりあえず作った夕食を食べて、それから探そう、と私。
その辺を点検していた娘を促し、夕食終了。
後片付けも済ませて、さて本格的に捜査しようかとなった。
しかしマア大変ではある。
あの小さいスリムが隠れそうなところはどこにでもある。
ベッドの下、テレビ台の後ろ、マッサージ機の下、机のいっぱい物を置いている辺り、教室も今や倉庫になっている。
冷蔵庫の後ろ、洗濯機の回り・・・クローゼットが6メートル、娘の部屋にも2.5メートル、この中のものをどけたり、覗き込んだり・・・。
懐中電灯ってこんな時役に立つ。
でもその光の輪の中に、スリムの姿を見つけることは出来なかった。
ひょっとして浴室?
バスタブの後ろの方にでも回っていたら、どのようにして出してやればいいのか。
湯を張れば熱くなって出てくるかも、とのことでそうしたが、手を突っ込んでみたら温かい程度である。
そりゃそうだワ、下が熱くなったら湯が冷める。
そんな構造にはなっていない。
仕方なくフロに入り、その夜は捜索中止。
容器に水を張り、出水口辺りに置いた。
水を飲みに出てきてくれることを期待して。
(玉麗)