翌日、娘は仕事で私は化粧品の買い物予定があった。
1人でも捜すべきかと考えたが、昨夜の捜索で腰が痛い。
それに1人でやっていても見つからなければショックは大きい。
娘の車に便乗して天満橋まで行った。
顔見知りのスタッフが「カエルちゃん元気ですか」と聞いてくれる。
いつもなら嬉しい言葉が心に重い。
買い物を終えると本屋へ行って1冊手に入れ、そそくさと帰ってきた。
この日も夕食後捜索が始まった。
浴室バスタブの前面は外せるのではなかったか?
メーカーに問い合わせ確認。
ガタン、と意外と簡単に外れたが、うわあっナンダコレ、娘は大キライな虫が出現したかと思ったらしく、跳び退いた。
大丈夫、汚いだけ、タワシ、ブラシ、雑巾持ってきて、それから小1時間、途中で娘と交替して、水アカ・ゴミなどの汚れを取り除いた。
しかし、肝心のスリムは出てこない・・・。
「キレイにしたら良いことがあるっていうから・・・」
娘が誰に言うともなく慰めの言葉を口にする。
2人共大いに疲れ、そして悲嘆に暮れる言葉は決して使わない。
「コレの先に布つけて奥を探ってみる?」
ワイヤーブラシを見せたが、娘の反応は鈍かった。
「明日にしよか」
(玉麗)