春から初夏へ

爛漫の春は瞬く間に終わりを告げようとしている。

サツキが咲く頃はもうすでに初夏である。

ついこの前に、新芽が出たばかりと思っていたケヤキは、剥き出しだった黒い幹や枝が柔らかい黄緑に覆われるようになった。
やがて緑陰が深くなり、人々には木陰を、鳥達には囀(さえず)りの場所を提供してくれる。

花屋へいく通りに、小さな公園がある。
この前通った時は、黄色いオキザリスがいっぱい咲いていたのに、すでに刈り取られた後であった。
あまり手入れされているようには見えないが、花達は季節が来れば精一杯咲く。

いつの頃からかピンクのノウゼンカズラが、網にしがみついて咲くようになった。
朱色のはよく見るがピンクのは初めてで、私は心惹かれて写真を撮って帰り、絵にした。

よく「絵になる・・・」と表現されるが、確かに絵に描いて様になるものと、そうでないものがある。

描きたいと思わせる、何かがあるかないかの問題でもある。

ベランダの花台を新しくしようと思い立った。
息子が思いがけず器用であることを知ってのことだ。

職人さんに頼んで作ってもらえば、けっこう費用がかかるだろう、その分をアルバイト代として渡すから、どう?と交渉したら笑っていたが、やってくれそうだ。

ひょっとしたらゴールデンウィークは、総出でベランダ改良計画に従事することになるかもしれない。
ちょっとワクワクしてきた。

(玉麗)

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