シロちゃんがタマゴを産む瞬間、初めて見た。
そこはサブローと名前をつけている4年ものブロッコリー。
「サブロー」とはサー・ブロッコリーの略で、わが家で育てたもののうちの最優秀品、つまりさー(Sir)の称号をつけて呼びたくなるほど位が高い。
とはいえ4年目である。
古木の様相を呈して、新芽もあまり出ていない。
なのにシロちゃん(モンシロチョウ)は産卵した。
こうなったら面倒をみるしかない。
タマゴが孵化して青虫が移動できるようになったら、キャベツか何かの苗を買ってきて移してやろうと思っている。
アゲハが羽化するとき、感動的である。
シロちゃんは羽化したての時、天使のように愛らしい。
チョウ達は天敵から身を守る術のひとつとして、幼虫時代は気持ち悪い姿をしている。
けれどもひとたび空を飛ぶ羽根を得れば、美しい、愛らしい、心癒される存在となって私達を楽しませてくれる。
日向夏は実をつけなかった。
けっこうついたが、すべて落ちてしまったのだ。
私はがっかりすると同時に決心した。
この木をアゲハに提供しよう。
それで今年は網をかけていない。
しかし・・・。
あの5レンジャー達が戻って来た様子は、今のところない。
ひょっとしてすべて男の子だったのかと思ってみたり・・・。
今わが家にいるのはサナギになった子が1匹。
日向夏の木には1週間ほど前に生まれた子が確か2匹。
そしてモンシロチョウが加わった。
シロちゃん、何頭育つだろうか。
(玉麗)