花々の季節

桜よ散るなの願いも空しく、無情の雨は花びらを大量に路上に落とした。

まだ貼りついているそれらを見ながら、2度目のひとり花見をした。

気温は20度まで上がらなかった。

風が吹くと肌寒いぐらいの中、まだ残っている花を求めて 、三々五々シートを広げて座っている人達。

平日なので前回のように賑々しくはないが、それでもけっこう観光客はいる。

薄着で眠ったら風邪をひくだろうにとの要らぬ心配をよそに、あちこちで気持よさそうに眠っている人を見た。

騒音から逃れての1人花見、まだ1時間以上帰れそうに ない。

しかし、外の眩しさは、陽の当たらない所でも容赦なく私の眼を射る。

そうか、西へ向いてるのがイカンのだ。

辺りを見回して場所変え、背に陽が当り暖かい、手許は 陰で、眼を上げれば縁と少し残った桜が見える。

ここにしよう。

私の足がもう5センチ長ければ、ゆったり座ることが 出来るのだが、残念ながら望むべくもない。

腰を掛け、足で支えるような体勢で書いている。

 

ついさっき、筆圧が 必要ないサインペンとノートを、コンビニで手に入れた。

ついでに菓子パンをひとつ。

口に入れるとすぐハトが寄って くる。

どこから見てたン?

 

さて、そろそろ、ゆっくり歩いて、遠回りして帰ろうか。

シバザクラがキレイだったのでバシャ、そうだ 息子の家のももう咲いているかも。

画像を送ってもらおう。

今からの季節、花達はどこに行っても美しい。

(玉麗)

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