朝晩冷えますね。
冬のわが家では、床暖か、小さなストーブをめいめい自分の周辺に置いて暖をとります。
エアコンを一切使用しないので、空気が澄んでいて良いのですが、全体的にやや寒いです。
ですから、レッグウォーマーをしたり腰や肩にセーターを引っ掛けたり、毛布をガバッとかぶったり、時にはニットの帽子なども着用します。部屋の中なのにです。
それでも外に比べると雨風をしのげる室内は天国です。
先日、外でバッタさんに多く出会いました。
「もしもし、踏まれますよそこでは。移動したらどうですか」と近寄ってツンツンしてみました。普段なら速攻で長い足でビヨーン!と逃げるのに、寒さのせいか、お日さまの当たる場所でじっとしていました。
小さな虫は、踏んだことさえ気づかない人間がほとんどでしょう。
寒さで凍えてしまうことより、人間に踏まれることの方が、バッタの最期としてはやはり悔しいものだろうか。とふと考えました。
アゲハチョウは、サナギの姿で越冬しますが、12月の今頃、とても暖かい日などに春と誤解して、サナギから出てきてしまうことがあります。
無事出てきても冬にチョウの餌となる花はなく、恋人も見つけられそうにはありません。
12月のある日、立派なハネを美しく広げたまま固まった状態のアゲハを見たことがあります。日中はなんとか過ごせても夜はとても寒く、耐えきれなかったのでしょう。
かつてうちで飼っていたアゲハの幼虫でも、12月に羽化してしまった子がいました。この寒さではすぐに死んでしまうだろう、と思うとどうしても放してやることができず、家で飼っていたことがあります。
人に飼われて長生きするより、短い一生、広い大空を飛んでみたいと思ったかどうか。部屋の中を飛び回り、ミツを吸って元気に過ごしていたことを、思い出します。
(雪)