わが家では植物にも名前をつける。
4回目、いやひょっとしたら5回目の冬を生きているブロッコリー、風格ある姿は『サー(Sir)・ブロッコリー』と呼ぶにふさわしい。
略してサブローは、秋にびっしりアオムシがついて、丸裸になってしまった。
たぶんもう枯れると思っていたのに、ふと気づいたら芽が出ていた。
それも新芽らしくない、最初から濃い緑色であった。
今日ようく見たら、なんと蕾がついている。
小さい豆粒ほどのものだが、緑の葉の中心に。ブロッコリーが生まれているのだ。


スゴイ!
スゴイとしか言いようがない。
サブローはスティックブロッコリーなので、ついている花蕾はより小さく、枝分かれしている。
このまま放っておくと花が咲く。
昨年だったか、もう少し前か、花を咲かせて種を採集し、撒いた。
芽が出た。
スティックブロッコリースプラウト、おいしかった。

わが家でブロッコリーを育てるようになって、もう7年くらい経つだろうか。
今まで買ってきた苗のうち、最も優秀だったのがこのサブローである。
たぶん、かけ合わされて生まれたサブローは1代限りのものなのだろう。
サブローの種を撒いてスプラウトを楽しみ、その中の大きな苗を5、6本植えて見たが、普通のブロッコリーで、それもあまり良くはなかった。
サブローはわが家の名前のある植物のひとつとして、これからも元気でいてくれることだろう。
(玉麗)