風太が天へ昇ってから7年が過ぎた。
カエル達がおたまじゃくしの状態で我が家にやって来て、育った3匹がさらにどんどん大きくなった。
スリムは昨年8月31日天寿を完う、風太のもとへ行くと思っていたが、どうやら月へ到達したらしい。
ジャンとマルコは満7歳を迎え、今は仮眠中ながらも元気にエサを食べる。
滅多にないことではあるが、家の中へ迷い込んだ虫たち、および鉢の植物に付く虫たちは彼らの好物である。
トリササミ・ムネ肉・サシミ等を4〜5日毎に与えるが、カエルのおぼっちゃま達は赤い色が好物のようで、中トロをスプーンに乗せると急に活発になってくる。
主の懐具合によるので、月1回が限度ではあるが。
伊達男のジャンは毎日欠かさずフロに入る。
一方マルコはテレ屋の臆病者で、ジャンのようにデンとしていない。
私たちが知らない間にコッソリ水に入る。
形跡が残っているので、ア、入ったンダと解るが、毎日は水浴びをしていないようだ。
カエルといえども各々に性格が違うことを、飼ってみて初めて知った。
風太とカエル達は相まみえていない。
風太が亡くなって3週間ぐらい後におたまじゃくしを持ち帰った。
絵描きのスゴイところは、この2者をあたかもそこにいるように、画面の中で構成できることだ。
リビングには、小さなカエルたち3匹と遊ぼうと手を出している風太の絵が掛けられている。
この絵を見るたび、現在のジャンと比べて笑ってしまう。
こんなに小さかったのにナア。
風太の命日はひょっとしてカエルたちの誕生日かもしれない。
(玉麗)