夢にも思わなかったことって、身近に起きるものなのだと、この頃時々おかしくなる。(わが家のカエル達の話、ちょっとだけ聞いてください。)
あの、黒い小さなおたまじゃくしが、こんなに成長するとは思わなかった。そのうちの1匹がこんなになつくとは、まさか!である。
娘が、アイフォンを使っているテーブルの上で、ジャンゴがじっと見ている。
時折、身を乗り出して娘のアイフォンの上に手をかけ、まるで子供が不思議そうに画面に見入るような仕草をする。
この様子を目の当たりにしたら、誰もがヘエーッ!と驚くだろう。
残念ながら実際には見せてあげられない。
人馴れしているジャンゴも、私達以外の人間の声を聞くと、怖がって身をすくめる。どこかに隠れようとする。
このユーモラスで愛らしい姿は、彼らに毎日接している私達だけが目の前で見ることの出来る貴重なシーンなのだ。(もちろん動画におさめて再現は可能であるが。)
風太も家族以外の人にほとんど慣れなかった。ミニチュアピンシャー種はもともとそのような性格であるが、そう躾けたのでは決してない。
そして風太もまた、私達にしか見せなかった面白いことをいっぱい、思い出として残してくれた。時折、娘がビデオを再現して見せてくれる。笑いすぎて、涙が出るほどのシーンが満載である。
ジャンゴが私に近寄ってくる。声で、たべものを与えてくれる人を認識しているようだ。おやつを与えた後も、もっと欲しそうにアイコンタクトする。
「風太が空から見てるよ」
カエルが私の目を見て、じっと話を聞いている姿、想像できますか?
(玉麗)