母の日前倒し

ゴールデンウィークを利用して、息子夫婦は旅行に行くと言う。
その前に、母の日を前倒して親孝行してくれるとのことで、昨夕2人揃ってやって来た。

私は彼らが用意してくれるプレゼントに文句は言いたくない。

ならば、こんなものが欲しいとリクエストするのが一番だと、合理的おふくろは考えている。

今年、私がコレと指定したのは、「一閑張り文箱いっかんばりふばこ」。

ブログの原稿を書いたりメモに使ったりする紙を、テーブルの隅に置いているが、散乱することもあって見バがよくない。
文箱に入れておくのが上等だ。

みんなで夕食を食べる前に、『母の日、ありがとう』のセレモニーがあって、息子がうやうやしく文箱を差し出す。

私は満面の笑みでそれを受け取り、今書いている原稿の用紙は、その箱の中から取り出した。
格が上がって、文筆家になった気分である。

もうひとつ、包丁を研ぐ仕事もやってくれた。

自宅から、砥石といし持参で、シュルシュルとなかなかの手さばきだ。

洗面所で息子が研ぎをやっている間、娘とAちゃんは台所で食器の片付けをしながら、何やら楽しそうに笑い合っている。

昔流で言えば、嫁と小姑、このように和やかに喋っているのを聞きながら、知り合いのKさんに話したら羨ましがるやろね、と息子に話しかける。

そうこうしているうちに、2丁の研ぎが終了。

トマトを切ったら、スパッと小気味良い。

よう切れる!
と喜ぶ私の方を見て、3人が笑っていた。

混むから夜に出かけるという2人は、9時少し前に出発した。
今夜は車中泊で、寝具も載せていると言う。

「じゃあ行ってきます」

「運転気をつけて」

娘は下まで送って行った。

目的地は西の方角、5時間ほどかかるらしい。

良い休日を!!

(玉麗)

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