「水無月」は6月の別称である。
雨の季節に水が無い月とは諧謔(かいぎゃく)に満ちた風流か。
この名を冠した和菓子がある。
私は初夏に登場するこのういろを、こよなく愛する人の1人だ。
抹茶味の水無月を見かけたので、さっそく買ってきた。
早めの朝食を摂り、買い物も済ませておいた。
水無月を半分頂いて、さて今からすることがある。
冬のバーゲンで手に入れたコーデュロイのパンツ、ウエストがダボダボなので少し細くする。
ずっと前からしつけをしておいたが、体調が悪く作業に取り掛かれなかった。
ミシンで縫ったらすぐ終わった。
時間が余るナア。
そうだ、アレだ。
あと一息までいっている例のヒマつぶし、ベストの刺繍除去作業。
それから40分余り、ついに、自分が思っていた通り・・・・・にはならなかったが、マア何とか許せる範囲に収まった。
人生とは、膨大な時間を潰すことナリ。
水無月(みなづき)は和菓子の傑作である。
五月(さつき)もあるようだが、どんなのだったか。
菖蒲(あやめ)もあったような・・・。
いや、アヤメという月はない、菓子のみだ。
いずれも水無月に及ぶべくもないと、私は思っている。
和菓子コーナーで水無月が出ていると、手招きされているようで思わず近づいて行く。
夏が近づいている。
(玉麗)