ルリマツリが3回も倒れた風の日、息子の家へ行った。
ヨメさんはいつも気を遣って、お昼どこかへ食べに行きましょうか、と言ってくれるが、私は家で食事をするのが好きな方なので、お弁当を買って行く。
着いたらすぐ、おなかすいたから食べようと言う勝手なオカアサンに付き合って食事してくれる。
「さて、庭いじりしますか」オカアサンは張り切っている。
じゃがいもを見る目がキラーン!1個、土から顔を出している。
「ちょっと掘ってみようか、軍手はめてネ、スコップで掘ったらアカンよ、じゃがいもに傷がつくからネ」なんてのたまいながら、グイッと茎を引っ張ると、「うわあ!!みてェ」
向こうの方で虫とり作業中の息子と娘がやってきた。
「ウワッ 出来てるナァ」「写真撮って!」
近所の人達はエライ賑やかな家族ヤナァと、苦笑いしていたことだろう。
そうこうしているうちにアゲハがやってきて、紅甘夏に卵を産もうとする。けれども風が強くて、今度はレモンの木の方に移動。
あちこちヒラヒラしていたが、どこか陰の方で排卵したかもしれない。ピヤーンと風に吹かれて飛び去った。
今年初めて紅甘夏が花をつけた。毎年新芽をみんなアゲハの子に食べられて丸坊主にされる。下の方にいた虫達は、娘が大切に持ち帰った。
きゅうり、ランタナ、キクなどを植えた。庭中の花や木に肥料を施し、剪定し、支柱を立てた。
オカアサンは3人にテキパキと指示を出し、自分も率先して動き回り、手入れ終了。
半日はまたたく間に過ぎた。
2人が角を曲がるまで手を振ってくれるのに身を乗り出して応えながら、帰路についた。
(玉麗)