観る

ふだんよく知っているものでも、いざ描こうと思うとまったくわからなくなることがあります。野菜など毎日目にしているのに描けないのは、「見る」と「観る」が違うからです。

ただ見るということは、目に物体が映っている状態にすぎず、たとえ簡単なものでも記憶には残らないし、そうなると描くことはできません。

10月2回目の手本「紅葉」では、松の木を描きました。本物の松を見にいこう・・・そしたら、とりあえず撮影するのではなく、まずじっくり「観察」してみて下さい。

安易に写真をたくさん撮ってハイおわり、はだめです。写真をあとで見ても、実物とはまったく印象が違います。それに、素晴らしい写真が誰でも撮れるわけでもありません。

「観察」とは、被写体について、探す・発見する・理解する・悩む・確認する・感動するなど、「考える・感じる」行為です。

また、触れることができるものなら触ったり動かしてみて、違う方向からもじっくり観ることが大事です。まず目にうつし、頭で考えて、手に伝達する。という作業ですが、この中に「触れる」が加わるとさらに情報が脳に刻まれます。情報はより多い方が良いのです。

 

(雪)

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