カネタタキに好かれている?1/2

あの小さな虫と遭遇したのは、カエル達がわが家にやってきた年の夏のことだった。

彼らには野菜につく葉虫や油虫を与えていたが、そのうち大きくなって何を食べさせたら良いか試行錯誤していた。

とりあえず、大きな森林公園のような所へ行って虫を探そう、と娘と出かけた。

虫なんかどこにでもいると思っていたのに、なかなか探し出すことができなくて困っていたら、雀達がうるさいほど群れている場所を見つけた。

彼らは虫を捕って食べているに違いないと判断して、草むらをかき分けると、いた!
ダンゴムシ、小さなミミズ、足の速いハヤムシ(勝手にそう呼んでいる)、コオロギなどなど。

私は目を凝らさないと見えないので、エーイッ面倒くせえとばかり落葉ごとガサッと大きなポリ袋に入れて、持ち帰った。

その中にカネタタキが入っていたのだ。

夜になって、リ・リ・リと音がするベランダにそうっと近づくと、ピタッと止む。
離れてしばらくるするとまた、リ・リ・リ・・・。

翌日、落葉をガサッと入れている大きな鉢の上の方に、小さなカネタタキがいた。

カネタタキという名の虫を知ったのも、この時に調べて解ったことだった。

この小さな事件はちょっとばかり発展した。

カネタタキがいなくなってしまった。

ベランダで鳴かなくなって数日後、私がベッドに入ってすぐに、布団の上でリ・リ・リ。

まさかと思ったが、動かずじっとしていたら何回も何回も澄んだ音を聞かせてくれた。
私が眠りにつくまでずっと。

次の日は洗濯機の中で鳴いていた。
中の物を取り出して捜したが、いない。

そして翌日、台所の空ペットボトルを入れているポリ袋の中、生ジュースが本の少し残ったボトルの中で見つかった。

そうか、キミはジュースが好きなンだ。

その子は、ペットボトルのまま外の植栽の中へ置いてきた。
翌日見ると、彼はもういなかった。

それにしても、外へ出る機会は少ないとは言え何度かあったろうに、家の中をあっちへ行ったりこっちへ移ったり、なかなか愛嬌のある虫ではないか。

(玉麗)

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