ジャンのメンタル

ベランダで遊ばせていた時、どこかに右手の平が引っかかって出血した。
カエルは泣かないので、痛かっただろうが私達はすぐに気付かなかった。

床に血がついていてやっとわかった。
キズ薬を塗り、ケージに入れてしばらく様子を見ることに。

傷が黒くなってカサブタになった頃、外に出してやろうとするとイヤがった。
その時またどこかに手を打ちつけたようで、血が出た。
キズ薬塗布。

その日からジャンは外に出たがらず、ジャンハウスに籠ったまま。
呼びかけても知らんぷりする。
触ろうとすると、頭突きをしたり、体を膨らませて威嚇する。

ジャンはきっと、私達が痛い目に合わせたのだと誤解したのだ。

手の傷は治ったけれど、メンタルが今いち・・・と娘が呟く。
「そんじょそこらのカエルとは違うねん」

その日から娘の「ジャンのメンタルを整える方法」が布告された。

1.無理に外に出そうとしてはいけない。
2.ケージの前を通ったら必ず声掛けをする。
3.外に出る気配があれば、おやつを与える。

ジャンはつい先ほどウンチをし、おふろに入ったり、私達の方を見たりしている。
おやつを1ツ、ペロリと食べた。

外に出すといつものようにあちこち歩き回って、ピョンと跳んだ。
ヨシッ もう大丈夫。
ジャン!と呼びかけたら、声のする方を見てくれる日も近いだろう。

(玉麗)

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA