ハル

風太に会った!

いや、風太にそっくりのミニチュア・ピンシャーに!!

もし彼の性格までもが風太似であれば、私達はあんなに狂喜できなかったが、ハルは陽気で元気いっぱいの1歳犬。

走りたくてちっともじっとしていない。そのくせ、ハルーーッと呼ぶと、駆け寄ってきて跳びついて私の顔をなめまわしてくれる。

飼い主さんが気の良い気さくな男性で、「ハル、よかったナァ、こんなに喜んでくれて」と言ってくれるのに気をよくして、私達はハルを「いい子、いい子」と撫でたり抱きしめたりさせてもらった。

そこへピンシャー1、グレーハウンド2、テリア1を連れた女性が現れた。

ハルはすっ飛んで行ってワンワン言っている。
女性がピンシャーを放した。
とたんにハルが逃げる。
追うピンシャー。

行きつ戻りつ全速力で疾走したハルは、私達のいる所まで戻ってきたとたん、しゃがんだ娘の膝に飛び乗った。

さかんに顔を舐め、「よしよし、ちょっと怖かった?」と体を撫でている娘のジャケットの内側に顔を突っ込もうとしている。

またしても風太そっくり。

それからしばらく落ち着くまで、娘の膝から下りなかった。

なんて可愛い子だろう。

細面の顔。
キリッとした筋肉質の体躯。

若い頃の風太にまた会えるなんて思ってもみなかった。

ハルの方が目がちょっと小さい、体がちょっと大きいなど細部を言おうとすれば、それがどうしたの?と思わず打ち消す。私達の風太のように、こんなに懐いてくれるピンシャーが他にいる?

飼い主さんは別れ際、「こんなに溺愛してもらって、ハル、今年はいい年になるナァ」と言ってくれた。なんていい人なんだろう。

ハル君、また会おうね。きっとまた会えるよ。

(玉麗)

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